2024年度 活動報告
1) 本協議会機関誌『部落解放と大学教育』第35号を、7月26日付で発行しました。編集体制を移行し、新体制で第36号の編集を進めました。
2) 2024年6月9日の午前10時から、龍谷大学大阪梅田キャンパスにて、役員・常任委員・事務局合同会議を開催し、総会の重要案件について協議しました。引き続き午前11時から第41回総会を開催し、石元清英会長(関西大学名誉教授)の挨拶で開会しました。司会は廣岡浄進さん(大阪公立大学)で、議長に李嘉永さん(近畿大学)を推薦し、会場の拍手で承認されました。初めに2023年度活動報告案を廣岡浄進さんが提案し、質疑の上で承認されました。会計報告を加藤昌彦さん(関西外国語大学名誉教授)から、会計監査報告は石川結加さん(大阪芸術大学)から、おこない、それぞれ承認されました。ついで 2024 年度活動方針、役員体制を廣岡浄進さんが提案し、討議を経て、それぞれ承認されました。
3) 春季企画として、公開シンポジウム「大学におけるマイクロアグレッションを考える」を、6月9日(日)14:15~16:30、龍谷大学大阪梅田キャンパスで開催し、部落出身者、アイヌ、在日コリアンに対するマイクロアグレッションの実態について学び、差別やハラスメントとして発露する事象の前提に、教育・研究・業務の日常において、どのようなマイノリティに対するマイクロアグレッションが起こっているのか/起こり得るのかを考え、構成員すべてにとってより安心かつ公平な大学環境を築くためにどのような知見や対策が必要なのかを議論しました。
報告は、石川結加さん(大阪芸術大学 教養課程)から「被差別部落出身高校生が経験する学校におけるマイクロアグレッション」、石原真衣さん(北海道大学 アイヌ・先住民研究センター)から「『正当化された暴力』に名前を与える――『私』の奮闘記」、金友子さん(立命館大学国際関係学部)から「『気にしない』は差別なのか」で、司会は瀬戸徐映里奈さん(近畿大学)でした。
4) 秋季企画「東京における被差別部落の歴史・解放運動と部落の現状」は、東日本部落解放研究所との共催で実施しました。
公開シンポジウム「東京における被差別部落の歴史・解放運動と部落の現状」は、11月16日(土)午後1時30分~5時30分、東京都墨田区社会福祉会館3階ホールで開催し、鳥山洋さん(東日本部落解放研究所事務局長)「東京における前近代の部落史――弾左衛門支配の実態と部落の生業を中心として――」、大串夏身さん(昭和女子大名誉教授)「東京における近現代の被差別部落と解放運動」、近藤登志一さん(部落解放同盟東京都連合会書記長)「東京における戦後の部落解放運動と部落の現状」の3報告を、吉田勉さん(東日本部落解放研究所副理事長)の司会で、持ちました。
フィールドワークは11月17日(日)、2グループに分かれて、9時半に墨田区社会福祉会館に集合するAグループと、台東区今戸の東京解放会館に集合のBグループとで実施しました。Aグループは、墨田区社会福祉会館で木下川地区に関するDVD鑑賞、岩田明夫さん(産業・教育資料室きねがわ)による説明、藤本忠義さん(部落解放同盟東京都連合会墨田支部書記長)の案内で地区内視察、産業・教育資料室見学、東日本部落解放研究所(東京解放会館)へ移動して鳥山洋さんから説明を受けて長吏頭弾左衛門の墓石、弾左衛門らが住んでいた旧新町などを巡るフィールドワークでした。Bグループはこの逆順でした。
5) 大阪人権博物館(リバティおおさか)存続をめざして、当会はサポーター団体会員に参加しています。また、裁判を支える会の共同代表に当会会長の石元清英さんが就任しています。(同館は 2020 年 6月19日に大阪地裁で大阪市との和解を成立させて現在地からの退去となり、移転再開をめざして同年6月末に閉館しました。所蔵資料寄贈について大阪公立大学と協議中ですが、そのための寄附をひろく募っています。)
2024年度の活動日誌
〈2024年〉
4月7日 拡大事務局会議をオンライン開催
4月8日 総会および公開シンポジウム案内、会費請求の発送
6月3日 拡大事務局会議をオンライン開催
6月9日 役員・常任委員・事務局合同会議
第41回総会および公開シンポジウム「大学におけるマイクロアグレッションを考える」(龍谷大学大阪梅田サテライト)
7月26日 機関誌『部落解放と大学教育』第35号発行
8月8日 秋季企画案内および機関誌発送
10月25日 拡大事務局会議をオンライン開催
11月16〜17日 秋季企画「東京における被差別部落の歴史・解放運動と部落の現状」
〈2025年〉
3月11日 拡大事務局会議をオンライン開催